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2007/03/20

50円おつりが多かったときのこと

20円を騙し取ったときのこと

自分のことを思い出した。騙し取ったのとはちょっと違うけど。

低学年時分のことだったとは記憶している

夕暮れ時だった

母はいつものように食パンのおつかいを頼んだ

夏の日の暮れるのは早い

もうすぐ日が落ちて暗くなってしまう

近所のパン屋へと足早に歩いた

帰り道手の中のおつりが50円多いことに気づいた

ラッキー得した

足取りも軽く家に帰った

そして得意気に母にそのことを話した

怒られた

返してきなさいと一言怒られた

淡々としてしかし力強い声だった

その50円を返したかどうかは忘れてしまった

ただ凛としてその目は僕を見据えていた

仕事の休憩中、ふとクリックをためらいながらも見た記事に、そんな少年時代の思い出をフラッシュバックさせていた。

その日は定時を10分すぎて退社した

日はとっぷりと暮れている

彼女からいつものように買出しを頼まれる

電車で最寄り駅に着いたのが8時前

もうすぐ1日が終わる

駅中のニク屋へと人並みを避け歩く

レジ前で手に取った商品が妙に安いことに気づく

値札ラベルが違っている

ゆっくりと立ち止まる

そしてあの日の母のことを思い出した

僕は踵を返す

店員に間違いを伝える

値札を張り替えてもらいまたレジへ

お勘定を済ませて店を後にする

ただなんとなく夜の空を僕は見上げていた

こんなこともあるもんなんだな。不思議な一日だった。

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